コロナ禍で自粛ムードだった飲食店には活気が戻りつつありますが、感染拡大の第2波への懸念もあり以前のように戻るにはまだ時間がかかりそうです。
このような状況下、新たな取り組みとして「テイクアウト」「デリバリー」等の他に飲食店様による「クラウドファンディング」の取り組みが注目を集めています。
「クラウドファンディング」による資金調達はもちろんですが、「お客様（固定客）との繋がりを保ち続ける」ことができるというメリットで、取り組み始めている飲食店様が多くなっています。
新型コロナウイルスにより、外食を控えているお客様と「繋がり」を持てることは、この状況においては飲食店様にとっては非常に良いことですよね。
そこで、飲食店様がクラウドファンディングを取り組む際のポイントや実際に取り組まれた飲食店様の事例をご紹介いたします。ぜひ、クラウドファンディングをご検討されている飲食店様はお役立てください。
■CONTENTS■
クラウドファンディングとは
クラウドファンディングの仕組み
飲食店がクラウドファンディングを実施した事例
クラウドファンディングのリターンは成功を左右する！？
クラウドファンディングサービスの比較
クラウドファンディングを成功させるために
クラウドファンディングとは
クラウドファンディングとは「インターネットを介してやり遂げたい活動・夢を発信することで、その活動や夢の想い・熱意に対して応援したいと思ってくれる人から少額ずつ資金を募るしくみ」です。
新たな取り組みに対し、これまではリスクを負って自己資金を投入するか、実績を作った後に融資を依頼する場合が多かったのですが、クラウドファンディングによって賛同者から資金を集め、スモールかつスピーディーにスタートを切ることができるようになりました。
クラウドファンディングによってテストマーケティングを兼ねて、新たな取り組みの可能性を探ることができるようになったのです。（日本では2011年の東日本大震災を機に広がりました。）
クラウドファンディング事業者のプラットフォームを利用する為、「支援を受ける側」も「支援を行う側」も複雑な手続きはそれほど必要ありません。支援内容の掲載や決済の手続きがオンライン上で完結でき、取り組みやすいということが、今飲食店様には人気の理由の一つです。
クラウドファンディングの仕組み
発起人がプロジェクトをWeb上に公開し、そのプロジェクトに応援してくれる支援者を集め支援してもらいます。プロジェクト完了後、支援者には「金銭以外のモノやサービス」を、リターンとして提供する「購入型」形式のクラウドファンディングが一般的です。
＜購入型クラウドファンディングの仕組み＞
クラウドファンディングに挑戦する方々の目的は何かを成す為の資金調達が大半です。
飲食店様においては助成金などの公的支援をはじめ、テイクアウト・デリバリーといった対策だけではまかなえない資金を調達したいのはどの経営者も思うはずです。だからと言って、同じようなプロジェクトを立ち上げても差別化は図れず、目標額が得られるかどうかもわからない。コロナ禍において飲食店様のクラウドファンディング案件は多くなっています。
単に資金調達という面だけでなく、顧客との関係性の構築（ファン化）をしていくことが大切です。消費者であるお客様は来店できなくても、「好きな飲食店を応援したい」という気持ちを持っているはずです。
クラウドファンディングを通して飲食店様と顧客の関係をぐっと強める取り組みをぜひご検討ください！
飲食店がクラウドファンディングを実施した事例
「飲食店がクラウドファンディング？ どのような内容で実施しているのだろう？」と思われる方は多いはず。
クラウドファンディングを取り組むにあたり、実施されている内容を見るとよりイメージしやすいですよね。
そこで飲食店様がクラウドファンディングを取り組まれた事例をご紹介いたします。
【高田馬場 居酒屋わっしょい 様】のクラウドファンディングの事例
東京都新宿区高田馬場の居酒屋わっしょい様。近隣の人々や早大生など地元に愛される人気の老舗です。
居酒屋わっしょい様がクラウドファンディングに実際に掲載していた実施背景をご紹介します。
// 高田馬場【居酒屋わっしょい】様 クラウドファンディングページからの引用 //
実際に常連のお客様から多くの支援が集めることができました。
コロナ禍において中々お客様がご来店できない状況でも地元の大切なお客様との「繋がり」をクラウドファンディングという形で保たれており、お客様に愛されていることがわかりますね。
クラウドファンディングのリターンは
成功を左右する!?
クラウドファンディングにおいて「リターン」は必須であり、プロジェクトの成立を大きく左右する重要なポイントです。
「リターンは何を設定すれば良いのか分からない」といった悩みを抱える方が少なくありません。
定番となっているのが「プロジェクトに関するモノ・サービス」のリターン、もしくは割引き券です。支援者は、プロジェクト内容に期待を抱いて支援しているわけですから、プロジェクトに関するモノ・サービスを提供することで、支援者の満足度を高めることができるでしょう。
高田馬場「居酒屋わっしょい」様では以下のような魅力的なリターンを設定して成功を収めています。
- �ヾ脅侫瓠璽襦�手紙
- 【リターン設定金額】少額 ｜【支援者数】約200人
- 支援者には「店長のありがとう画像」付きお礼メールを送られたとのこと。
単純に「応援したい」「期待している」といった想いを持つ支援者もいるので、意外にも「感謝の手紙」も人気です。 - �△�食事券
- 【リターン設定金額】中〜高額｜【支援者数】約500人
- 無期限のお食事券のリターンです。支援者も「また来店したい」と期待を込めて支援してくださり、飲食店様は常連のお客様との繋がりを保てるという点で人気のリターンです。
- ��オリジナルペアジョッキ/名入れペアジョッキ
- 【リターン設定金額】中額｜【支援者数】約1000人
- 居酒屋わっしょい様のロゴ入りオリジナルジョッキ（名入れジョッキ）です。
飲食店様の「ロゴ」が入ったグラスを自宅で楽しめる、常連様には人気の高いリターン品です。名入れグラスが自宅にあるので目に触れる機会も多くなり、常連のお客様との間に長い関係性を構築できる点で飲食店様ならではの人気のリターン品です。
飲食店様ならではの
「名入れ用品」でお客様と繋がりを！
資金調達も大切ですが、クラウドファンディングを通して支援者の方と繋がりあえる関係性を作れることも大切ですね！ さらにリターン品でその「繋がりあえる関係性」をより強固にしていけることがより良いことです。
実際に居酒屋わっしょい様で支援者数が多かった「名入れジョッキ」は支援者の方とグラスを通じて繋がりあうことができます。（ご自宅で名入れ用品を使っていただけるなんて、嬉しいですよね！)
飲食店用品.jpでは「名入れ用品（グラス・クラフトビアグラス・コースター）」を多数取り揃えております。
また「名入れグラスを製作したことがなく、グラスのイメージがわかない」という方もご安心ください。無料で名入れグラスのデザインが作成できるデザインシミュレーター「名入れスルー」をご活用ください。
クラウドファンディングをご検討されている飲食店様は、ぜひ名入れ用品をお役立てください。
■名入れ人気グラス
クラウドファンディングサービス比較
サイトによって、対象とするクラウドファンディングの種類が違ったり、企画から公開までの流れ、手数料なども違ってきます。
「規模（資金調達額実績、支援者数）」「成功率」「手数料」「課金システム」「得意とする分野」などの点を比較して、ご自身のプロジェクトに合ったサイト選ぶようにすることが大切です。
ここでは主に購入型で有名なクラウドファンディングサービスを簡単にご紹介します。
- 【CAMPFIRE（キャンプファイヤー）】
- （手数料12％＋決済手数料5％）
- 個人やクリエイター、企業、NPO、大学、地方自治体など、様々な挑戦を後押ししてきた国内最大のクラウドファンディングサービス。
これまでに4.0万件以上のプロジェクトが立ち上がり、310万人以上の人から280億円以上の支援が生まれました。
本ページでご紹介している「居酒屋わっしょい様」もこちらのクラウドファンディングサービスを利用。 - サイト▶CAMPFIRE（キャンプファイヤー）
- 【Makuake（マクアケ）】
- （手数料20％ ※決済手数料5％含）
- 株式会社サイバーエージェントのグループ企業である株式会社マクアケが運営するクラウドファンディングサービス。
アート・音楽・教育・社会貢献・地方創生や地域活性化・スポーツなど多業界に渡るプロジェクトが提供されており飲食業界にも強いのが特徴。 - サイト▶Makuake（マクアケ）
- 【READYFOR（レディーフォー）】
- （手数料7％+決済手数料5％）
- 日本で最初にスタートし、社会貢献型プロジェクトに強い実績あるたクラウドファンディングサービス。
プランにもよるが手数料の手軽さも魅力。 - サイト▶READYFOR（レディーフォー）
- 募集方式
- 購入型クラウドファンディングの募集には、「All or Nothing方式」と「All In方式」という2種類のやり方があります。
- 【All or Nothing 型】
- 予め設定した期間内に目標金額を達成することで、プロジェクト終了日までに集まった応援購入額（手数料を除く）を獲得できます。
万が一、目標金額に到達しなかった場合、サポーターからの申込みはキャンセル・全額返金され、リターン（商品）も発生せず、『最低いくら集まったらこれができる』という必要な資金が明確なプロジェクトに有効です。 - 【All in 型】
- 目標金額に達成しなかったとしても、終了日までに集まった応援購入額（手数料を除く）を獲得できます。
ただし、必ずサポーターへリターンのお届けが必要です。目標達成しなかったとしてもプロジェクトが実施でき、リターンのお届けが可能な場合のプロジェクトに有効です。
クラウドファンディングを成功させるために
�／閥瓩平佑鳳�援されるようなプロジェクトを
不特定多数からの支援をイメージされているかと思いますが、身近な人から応援されることが最も重要です。支援される側、する側双方の「信頼関係」によって応援されるかどうかが変わります。
支援者はモノゴトがどれだけ「信頼されているか」が、選ぶ上でとても大切な基準になっているのです。
いきなり「プロジェクトを応援してくれる」人を探すよりも、すでにあなたが信頼を積み上げている 「あなた自身を応援してくれる」身近な方に応援してもらうことが、重要なのです。
�⊂”蕕魯好拭璽肇瀬奪轡紊之茲泙襦�？ 成功を左右する５日間について
クラウドファンディングで、資金が集まりやすい１つ目の期間は、プロジェクト公開から５日間です。
成功したプロジェクトの内90%は、公開後5日間である一定の割合、支援を集めています。
プロジェクトの公開から５日間で20%、もしくは10%以上の達成率を目指しましょう。これが成功の大きなポイントです。
その為にも「事前にプロジェクトを知ってもらう」ことが大切。すでに信頼関係のある身近な人、応援してくれる可能性の高い人からお知らせをしていき、知らない人でも、安心して応援できる状態をつくっておきましょう。
��成功させるご自身のスタンス
誰しもがプロジェクトを成功させたいと思うのは当然です。
魅力的な文章でプロジェクトページを作り上げること。支援者の需要にマッチしたリターンを用意すること。他にもあると思いますが、どれも成功に必要な要素です。
しかしプロジェクトを成功させる一番重要なことは「プロジェクトを達成するために、自ら発信する」スタンスです。クラウドファンディングは、インターネット上で不特定多数の方から資金を調達するシステムと謳われています。
しかし、実行者自身が行動を起こさない限り、勝手に資金が集まってくることはごく稀なこと。
プロジェクトの起案者が、主体的に発信をするスタンスを持つことで、プロジェクト成功の可能性は大きく上がります。
